映画館に住みたい。

邦画を映画館で観るのが大好きな40代がtwitterでネタバレを書けずにblogへ流れてきました。

ネタバレあり/『街の上で』観ました。

訳あって平日に観るつもりだった『街の上で』、公式さんがtwitterで「公開劇場を広げるために。まずは最初の三日間、どうかよろしくお願いいたします。」とツイートされているのを見て、「だったら週末も見ようか」と思い、4/10(土)に観ました。

終盤の展開が分かるネタバレは書かないつもりですが、他の部分についてはネタバレを含んでいるひとりごとです。

 

長回しや、みんな真剣なのになぜか笑えてしまうやりとりとか、面白いところはいっぱいあって、最初に観たときは私もそこに惹かれたんだけど、2回目の今回は、愛する自由をふわっと包み込んでくれる優しさにぐっときました。

↓この先、ネタバレ含みます。



■声を出して笑えるっていい
映画館で見知らぬ人たちと同じものを観て、一緒にけらけら笑う時間っていいですよね。しかも、誰も傷つけない笑いだから、後味もさっぱりしてていいです。
特にひとりで暮らしていて、仕事も在宅勤務になっちゃった私は、他人と時間を共有したような喜びがあって、とっても楽しかったです。

■警察官の恋心
話の本筋とは少しずれるのかもしれないけど、警察官が出てくるシーンが好きです。
というのも、私は子どもの頃、いとこのことが好きだと母親に何気なく話したら、「いとこなら結婚できるわ」と言われ、そのときに初めて、例え互いに好きだったとしても結婚できない関係があることをきちんと知って非常に驚いたことを覚えているからです(ちなみに、いとこに関しては完全に私の片想い)。
でも、この警察官みたいに、ルールがどうであれ、好きになる気持ちは自由だと思うんですよね。どういう意図があってこのシーンがあるのか分からないけれど、私は恋愛の自由を描いているような気がして、すごく好きです。

ちなみに、いとこ婚は日本では合法ですが、世界的に見ると違法とされている国や地域もあるようです。

話が完全に脱線するけれど、学生時代にセクシュアル・マイノリティの研究のために海外の論文を読んで、愛の多様性に衝撃を受け、究極的には例えば人間以外の動物しか愛せない人間がいたって全然OKだろ!と思うようになりました(けど、それを行動に移した途端、動物愛護の法律に引っかかる国や地域もあるんで、ルールは守らざるを得ないとは思うんだけど)。

■恋愛におけるタブーといえば
田辺冬子の恋愛も好きっていうか…いやもう正直に書こう。人間性を疑われるかもしれないけどいい。共感しかない。ありがとうございますと言いたい。
そういう恋愛を描いた作品はやたらとドロドロしていて、私にとってはリアリティがなくて観ようと思わないんだけど、冬子さんの描かれ方は「そうそう。そういう感じなんだよね」と納得できて、描き方というか目線が優しくて、すごく嬉しかったです。
けど、私は最近はおとなしくしてるし、想うだけなら勝手だよね…って感じです。

成田凌さんが、めちゃくちゃかっこよい
誤解を恐れずに言うと、成田さんが出演されている映画を観ていると、常にかっこよく映ろうとはきっと思っていないんだろうなぁと思うっていうか…その場面にきちんと合った表情をしているからかっこよくはないときもあるよね…と思うんですよね。
けど。
『街の上で』の成田さんは最初から最後までずーっと顔が超絶かっこよくない??
と、年末の限定先行上映で観たときに思ってたんですが、今回もう一度観て、「あ。そっか。この作品ではそれが正解なんだわ」と気づいて。
だって、よく考えたら(考えなくても)そういう役なんですよね。だから、この超絶かっこいいっていうのが、きちんと合った表情、なんだと思う。
それにしても、潤んだ眼とか、襟ぐりが広い服とか、なんかもう「ぎゃー!」って言いたいくらいかっこいいし、間宮にまつわるエピソードは「あぁ、ありがとうございます。心のおかずになります」って思いました(笑)。

■全く個人的な感想だけど…
雪とイハなら、断然イハちゃんがいい!と個人的には思う。
イハが白い布を広げて確認した後にがさっと適当に置くシーンで「あー!やばい!こういう女の子、超好き!!!!」ってなって、めちゃくちゃ意味があるシーンじゃないかもしれないけれど、個人的には「今泉監督、ありがとうございます!」って思いました(笑)。でも、がさつな子というわけでもなく、部屋はキレイだし、お茶はペットボトルじゃなくて自分で作る派だし。イハちゃんみたいな子と一緒に生活したら楽しそうだな。

という感じで、細かい話ですみません。
青くんも好きなんですけど、また観に行くので、青くんのことはまた後日書こうと思います。