映画館に住みたい。

邦画を映画館で観るのが大好きな40代がtwitterでネタバレを書けずにblogへ流れてきました。

ネタバレあり/柴咲と賢治と中村の三角関係…?

明日は水曜日。レディースデイ。映画館行きたい。
でも、仕事が本気出して押し寄せて来つつある…(仕事も結構好き)。

『ヤクザと家族』を観ての感想とも言えないひとりごとをつぶやいているだけです。ネタバレが含まれますのでご注意ください。

 

本題に入る前に、自分語りな感想を少々。
自分はごく普通の会社に勤めてるんですが「この人(役員)のために働きたい」という気持ちだけで仕事しているという変なヤツなので(上司も「俺と君との間には特別な絆が…」と言うので、双方変。恋愛の要素が全くないのがせめてもの救い)、ヤクザのつながりの濃さには全く及びませんが、賢治や中村の親父に対する忠誠心は「あああ、ちょっと分かるなぁ」と思いながら観てます。


タイトルがBLっぽくなってますが。
中村を好きな私が勝手に心を深読みして妄想しているひとりごとです。


中村が賢治に「誰に向かって口答えしてんだこら!」と怒るシーンなどを観ていると、中村が賢治に抱いていたのは下剋上に対する不安なの?兄貴としての指導なの?っていうか、ヤクザの世界で下剋上ってそもそもあるの?と疑問に思い、ネットで検索。
いろいろなページを読んでみましたが、ヤクザの世界では親子や兄弟の上下関係は精神的な拘束力が強いようですね。血縁でもない親子間や兄弟間での相互の助け合いを拠り所にして生きていくために、そこは絶対に守られるべきものなんでしょう、きっと。

ということは、賢治の下剋上はほぼあり得ないことで、中村はそれを恐れてキレたわけではなさそう。

では、兄貴として賢治に指導したかった。と考えるべきかもしれないけれど、あのシーンで中村は二度も口元を隠すように撫でるんですよね。意味ありげに。
口を隠すのは、隠したいものがあるとき。
中村が隠したいことって…?

ここから勝手な妄想ですが。
2019年に中村が賢治に感情をぶち撒ける中で「てめえがいいとこばっかり取りやがって!」と言いますが、2005年時点で彼が口元を覆って押し止めたことばもこれに近いものだったんだろうな。

若頭就任のお祝いの様子を観ていると、中村は兄貴として弟をかわいがる(かわいがる??んー、うまい言い方が見つからない)気持ちはあると思うけれど、面白くない気持ちもありますよね、相当。
賢治は組員でもないのにあんなにかっこよく柴咲を助けて(柴咲を助けたかったわけではないんだけど)、柴咲は組員でもない賢治のピンチを救い、賢治は親父を侮辱された怒りだけで侠葉会に手を出し、竹田たちも賢治の肩を持つようなこと言うけどさぁ。俺は賢治が来るよりずーっと前から親父のそばにいて、親父に尽くしてきたのー!!!って、この時点で既に地団駄を踏みたい勢いなのでは…?
そんな中村の一大決心も賢治に持っていかれるし。ほんと、不憫。半泣きの顔でクラブを後にする姿に「なかむらぁぁぁぁぁ」と心の中で叫ぶ私。

だから、柴咲と賢治と中村はある意味、三角関係だな…と思います。

ちょっと面白いなと思うことがあって、「月刊シナリオ」に掲載されている台本から受ける中村の印象はここまでどろっとしてないんですよね。
三角関係は言い過ぎにしても、上の子が下の子に嫉妬する描写は家族らしさを分かりやすくする要素のひとつだと感じるので、実際の作品で描かれている中村の姿がイイ!と思います。

いや、それにしても、中村、ほんと好き。
柴咲の亡骸に縋るようにして泣く中村なんて、もう、ほぼ妻のポジションだし。
(だって、実の親が死んでもあの距離感で泣かない、普通)
(でも、このカット、毎回泣く)
私、思うんですけど、賢治が死んだことを知った中村はまた嫉妬しているんだろうな、って。だって、死んだ柴咲の後を追うようにして賢治は死んだわけですよ(後追い自殺ではないけれど)。死後の世界でもふたりは一緒にいると思ったら、中村は「きーーーっ!」って……ならないか。なってほしいけど。

今回はほんとに妄想だけのひとりごとでした。失礼しました。