映画館に住みたい。

邦画を映画館で観るのが大好きな40代がtwitterでネタバレを書けずにblogへ流れてきました。

ネタバレあり/賢治の人生を思うと…

『ヤクザと家族』について、ちまちまと感想ともいえないつぶやきを書き殴っています。ネタバレが含まれていると思いますのでご注意ください。

 

 

散々言い尽くされていることであって、「昔からファンです」というわけでもない私が言うのは良くないと思いつつ…やっぱり言いたい。

綾野さんの演技に、魂を持っていかれましたよね。

 

最初に観たのは試写会だったのですが、翌朝、自宅で仕事をしていると、ふと、賢治の人生って何だったんだろう…と思って。いやいや仕事仕事!と忘れようとするものの、すぐにまた「賢治…」ってなるんです。そのうち、涙がぼろぼろと出てきてしまい、「いや、賢治は映画の中の人だから!」と自分に言い聞かせるんだけれど、頭の中の大半の部分は賢治が本当に存在していたと錯覚している少々異常な状態。

結局、6時間ほど泣きながら仕事していました(定型業務だからどんな精神状態でも手だけは動く)。ティッシュを大量消費。在宅勤務でよかった。会社だったら怒られてた。
公開されてからは都合さえつけばいつでも観られるので段々落ち着いたんですが、試写会から公開日までがかなりつらくて、唐突に賢治のことを思い出して涙が出ることがしばしばあって(外出中に歩きながら泣いたこともある)、身近な人を弔ったときに近い状態。

それくらい、魂を持っていかれました。ここ数年、たくさん映画を観ているけれど、ここまでボロボロになったのは初めて。

 

自分語りになってしまいました。

 

賢治はかっこいいんだけど、(誤解を招きそうな言い方しますが)状況的にぐちゃっとなっているシーンで顔がアップになったときに「きゃー!かっこいい!きれい!」みたいな顔をしていないのが好きです。例えば、振り返ったら大原が亡くなっているシーンのあの表情の変化だとか、港で煙草を吸ってスクーターの音が聞こえてくるときの表情だとか、細野に刺されているときの表情だとか。うまくいえないけど、人間臭い表情してる。だから、「つくりもの」っぽくなくて、上で書いたみたいなちょっとおかしな錯覚を引き起こしてしまったりするんだと思うんですけど。


もうこのあたりでやめとこうと思いつつも、1箇所気になってるところがあって。
組事務所に呼ばれてお寿司を食べるところで、柴咲が「ほら、食おう!」と言って賢治の足をぱしっと叩きますが、賢治の驚き方があまりに自然で、綾野さんの演技なのか、アドリブ的に叩かれてリアルにびくっとしたのか、どっちなんだろう…?と気になってます。

きりがないのでこのあたりで。